基礎知識

カメラのシャッタースピード(SS)って何?分かりやすく解説

この記事ではこんなことが学べます。

  • シャッタースピードとは何か?
  • 短く/長くすると明るさはどう変わるのか?
  • 長時間露光って何?
  • どんな場面で調整するのか?

ぜひ最後までご覧ください~!

前提知識(光と写真の関係)

シャッタースピードの前に、光と写真の関係について解説します。

カメラは光を取り入れる機械です。

カメラの中に入る光の量と写真の関係をまとめると下のようになります。

写真
少ない暗い
多い明るい

カメラに入る光の量が少ないと、暗い写真になります。

上の写真はやや暗い印象です。

これはカメラに入る光の量が少ないためです。

こちらの写真は先ほどより明るい写真ですね。

これは1枚目と比べて、入る光の量が多かったためです。

では、以上を踏まえて本題に入ります~~~!

SSとは

シャッタースピード(SS)とは、シャッターが空いてから閉じるまでの時間

以下、シャッタースピードを「SS」と記載します。

SSはシャッターが空いてから閉じるまでの時間を指します。

この空いてから閉じるまでの間に、カメラは光を取り入れています。

なるほど~、つまりSSが短いと入る光が少なくなるってこと?

ご名答です!

光を取り入れる時間が短いと、当然ですがカメラに入る光の量は少なくなります。

逆も然りです。

SSを調整する3つのシーン

SSを調整するシーンは主に3つ。

  • 光の量をコントロールしたい時
  • 動く被写体を撮る時
  • 水の流れを撮る時

①光の量をコントロール

SSを調整することでカメラに入る光の量をコントロールできます。

SSと光量の関係は以下のように。

写真
SS短い(1/1000secなど)少ない暗い
SS長い(30secなど)多い明るい

SSが短いと

SSが短いと、写真は暗くなる

シャッターが空いてから閉じるまでの時間が短いため、カメラに入る光は少なくなります。

結果として写真は暗くなります。

SSが長いと

SSが長いと、写真は明るくなる

シャッターが空いてから閉じるまでの時間が長いため、カメラに入る光は多くなります。

結果として写真は明るくなります。

作例

下の写真はSSを短くして撮りました。

SS:1/1000 F値:2.5 ISO:800 モード:マニュアルモード

やや暗いですね~

SSを長くするとどうなるか???

SS:1/125 F値:2.5 ISO:800 モード:マニュアルモード

先ほどより明るくなり、1枚目よりも見やすくなりました。

めでたしめでたし。

②動く被写体を撮る時

基本的に動く被写体を撮る時は、SSを短くする

SSを短くして撮ることで、動く被写体が止まっているかのように撮れます。

例えば下の写真。

SS:1/80 F値:13 ISO:100 モード:マニュアルモード

ランナーを見てみると、ブレていますね。NGの例です。

シャッターが空いてから閉じるまでの間に被写体が動いているため、このような現象が起きます。

では下の写真。

SS:1/160 F値:13 ISO:200 モード:マニュアルモード

こちらもランナーの写真。

SSを先ほどより短くした結果ランナーはブレていません。

このように、動く被写体を撮る時はSSを短くすることで被写体ブレを抑止できます。

あれ、でもSSを短くすると暗くなるんだよね?
明るさが変わっていないような・・・

この写真はSSを短くした分、ISOを高くしています。
その結果、1枚目と2枚目の明るさは同じとなっています。

ISOを高くすることで写真は明るくなります。

詳細についてはISOの記事をご覧ください。

>>>ISOって何?分かりやすく解説!

あえて長時間露光する

例外的にですが動く被写体を長いSSで撮ることもあります。

SS:1/4  F値:7.1  ISO:100  モード:マニュアルモード

こちらは道路を走る車。

SSは1/4というかなり長い時間のSSです。

車には比較的ブレていません。

しかし背景は流れています。

これは流し撮りというテクニックを使っています。

流し撮り???

SSを長くして、カメラを被写体の動きにあわせながら撮るテクニックです。

このように背景を流したいときは動く被写体であっても、SSを長くすることがあります。

ちなみにSSを長くして撮影することを長時間露光と言います。

③水の流れを撮る時

SSを調整するシーン3つ目は水の流れを撮る時です。

下の写真はSSを短くして撮った例です。

SS:1/160  F値:8.0  ISO:320 モード:マニュアルモード

SSを短くすると、水しぶきが跳ねる様子を撮れます。

次はSSを長くして撮りました。

SS:1/10  F値:13  ISO:50 モード:マニュアルモード

SSを長くすると、水の流れが絹糸になったかのような写真が撮れます。

SS:1/5  F値:13  ISO:50 モード:マニュアルモード

このように表現したいものにあわせてSSを調整することが重要です。

まとめ

最後にまとめです。

写真
SS短い(1/1000secなど)少ない暗い
SS長い(30secなど)多い明るい
  • SSを短くして動く被写体を撮ると、止まっているかのように撮れる
  • ただし動く被写体を長いSSで撮ることもある
  • SSを長くして撮る方法を長時間露光という
  • 水の流れを撮る時はSSを調整して撮ってみよう

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